2010/02/27
この本は、ビジネス一般の解説がメインですが、試験勉強においても役に立ちそうなので、ご紹介させて頂く事とします。
この本の著者は、「渋滞学」という珍しい学問を研究されている、東大の教授です。著者の主張としては、「人の活動とは何らかの流れであり、流れがあるところ渋滞がある。渋滞を解消することで、効率の良い活動ができる」ということだと思います。
その上で、興味深いエピソードを紹介されています。「小仏トンネル」という非常に渋滞の多いトンネルがあるそうです(私は車を運転しないのでよくわかりませんが)。ここの渋滞を、実験用の車8台を走らせることで解消できたそうです。
具体的に、どのような手法を用いたのかと言うと、「テスト用の車に、
十分に車間距離を取らせる」という、きわめて単純な方法です。しかし、なぜこれが有効だったかというと、
「十分な車間距離は、ドライバーにとっては車間距離をとりすぎているように感じてしまう」のだそうです。その結果、前の車に近づきすぎることで、不必要なブレーキやアクセルが必要になり、渋滞を発生させてしまうのです。
この考え方が、勉強の計画にも有効となります。つまり、「1時間で問題集を何ページ解いて、次の1時間で条文を暗記して…」等、余裕のないぎちぎちの計画を立ててしまうと、実現できず、勉強の流れを阻害してしまうと言うことです。
私は、「3月中旬までに論文を一区切りにしよう」とか、「GW中に過去問を1周しよう」とか、ざっくりしたスケジュールしか立てませんでしたが、これが結果的に渋滞学の面から良かったのかもしれません。キツキツな計画を立てがちの方は、ぜひ一度、本書を参考の上、無理のない車間距離で勉強してみてはいかがでしょうか?
それでは。
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